90歳でその生涯を閉じた名女優・吉行和子さん。
彼女は亡くなるわずか10日前まで病室で原稿を書き続け、女優である前に「表現者」として生き抜きました。
映画や舞台、エッセイに至るまで、彼女の歩みは日本の芸能史とともにあり、そして何より「仕事に生涯を捧げた姿勢」が多くの人々の心を打っています。
本記事では、吉行和子さんが最後まで見せてくれた女優魂、精力的な活動の軌跡、そしてその生き方が私たちに残してくれたメッセージについて振り返ります。
そこで今回は、
亡くなる10日前まで続いた「仕事」への情熱
吉行和子の映画・舞台で見せた晩年の活躍
吉行和子の仕事に生涯を捧げた女優魂が残したもの
3つの観点から迫っていきます。
それでは、早速本題に入っていきましょう。
亡くなる10日前まで続いた「仕事」への情熱

吉行和子さんは、持病の悪化により夏ごろから都内の病院に入院していました。
しかし、「一応入院しておこうか」という言葉に象徴されるように、本人はあくまで“現役女優”としての日常を崩さずに過ごしていたのです。
亡くなる直前まで続けていたのは、親友で俳優の冨士眞奈美さんとの往復書簡。
銀座のタウン誌「銀座百点」での連載原稿を、病室のベッドの上で書き上げていました。
これが彼女の“最後の仕事”となり、女優としてだけでなく、作家としての一面も最後まで輝きを放っていたことがわかります。
多くの人が引退や休養を選ぶ年齢を過ぎても、吉行さんは「書くこと、演じること」をやめなかった。
その姿は、まさに仕事に命を捧げた女優の生き様そのものでした。
吉行和子の映画・舞台で見せた晩年の活躍

入院する以前の吉行さんは、90歳とは思えないほど精力的な活動を続けていました。
2025年2月公開予定の映画「あなたの息子ひき出します!」に出演し、さらに翌月には「金子文子 何が私をこうさせたか」にも登場。
すでに海外で公開済みの「DIAMONDS IN THE SAND」にも出演しており、国内外でその存在感を示していました。
また、テレビドラマでも「ナースのお仕事」での婦長役など、親しみやすいキャラクターを数多く演じ、世代を超えたファンに愛され続けました。
年齢を重ねても「女優をやめない」「観客に作品を届け続ける」という姿勢は、同世代の俳優たちにも大きな刺激を与えていたといえるでしょう。
女優としての人生を閉じる間際まで、スクリーンや誌面に登場し続けた彼女は、まさに「現役を貫いた女優」と呼ぶにふさわしい存在でした。
吉行和子の仕事に生涯を捧げた女優魂が残したもの

吉行和子さんの人生は、仕事とともにあったといえます。
舞台女優としてのキャリアから始まり、映画・テレビ・エッセイ執筆まで幅広く活動。
常に第一線で表現を続けた背景には、「仕事をしていることが生きる力になる」という信念がありました。
彼女は「女優」という肩書きを超えて、表現者として多くの人に勇気を与えました。
病室で原稿を綴ったその手は、最後まで観客や読者へとメッセージを届けていたのです。
私たちに残してくれたのは、単なる作品群だけではありません。
「年齢や体調に関係なく、やりたいことを続ける強さ」「仕事を通じて誰かに思いを届ける尊さ」。
その生き方は、人生の指針となる力強いメッセージを放っています。
まとめ
吉行和子さんは、90年の生涯を通して仕事に全力を注ぎ続けた稀有な女優でした。
亡くなる10日前まで原稿を書き続け、映画や舞台にも果敢に挑戦し続けた姿は、多くの人々に感動を与えました。
「仕事をし続けることが生きる喜び」という彼女の姿勢は、今後も長く語り継がれるでしょう。
吉行和子さんが残した数々の作品と生き様は、これからも多くの人の心を照らし続けます。
それでは、ありがとうございました!

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