日本を代表する映画字幕翻訳者・戸田奈津子さん。
『ミッション:インポッシブル』や『タイタニック』など数々の名作に携わってきた彼女は、その卓越した英語力と表現力で、ハリウッド映画と日本の観客をつなぐ架け橋となってきました。
そんな戸田さんが“字幕翻訳者”という立場で、なぜ一般的な翻訳者とは一線を画す高収入を得ていたのでしょうか?
その背景には、ハリウッドスターとの深い信頼関係と、通訳というもう一つの顔が隠されています。
この記事では、戸田奈津子さんの全盛期の年収から現在の収入まで、知られざる収入源とその秘密を深掘りしていきます。
そこで今回は、
戸田奈津子の全盛期の年収は
戸田奈津子はハリウッドスターとの信頼関係が収入源に
戸田奈津子の現在の収入は?
3つの視点で迫っていきます。
それでは早速、本題に入っていきましょう。
戸田奈津子の全盛期の年収は

戸田奈津子さんの全盛期の年収は約1600万〜2000万円に達していたとネット情報では囁かれています。
これは、映画1本あたり約40万円の字幕翻訳料を受け取り、年間に40〜50本の作品を手がけていたという実績に基づくものです。
当時の字幕翻訳の世界では異例ともいえるペースと報酬でしたが、それだけでなく彼女の仕事には知名度と信頼性が加味され、単価自体も高めに設定されていた可能性があります。
これは、映画業界における“ブランド”としての戸田奈津子の地位が確立していたことを示しています。
戸田奈津子はハリウッドスターとの信頼関係が収入源に

戸田さんの年収に大きく貢献していたのが、ハリウッドスターの来日通訳業務です。
彼女はトム・クルーズ、ブラッド・ピット、スティーヴン・スピルバーグなど、そうそうたるスターの公式通訳を長年担当してきました。
多くのハリウッドスターと交流を持つ戸田奈津子さん「スター相手でも常に素のまま」
出典:NEWSポストセブン
本人もインタビューで「実は字幕よりも通訳のほうが稼ぎだった」と語っており、高額な通訳料と安定した依頼が収入の柱となっていたことがわかります。
あの頃は吹き替えなんてなくて、ディズニーのアニメ以外はみんな字幕がついていました。なのに、あれだけ多くの作品があって、字幕翻訳をやっていた人は10人足らず。それも全員が男性で、大学の先生みたいなおじちゃまばかり。そこに大学出たての女の子が来ても入れてくれるわけがない。
出典:日本経済新聞
これらの通訳業務は一度信頼を得れば専属に近い形で任されるため、希少性と継続性のある高報酬な仕事。
まさに、ハリウッドとの関係がもたらした“もうひとつの収入源”だったのです。
戸田奈津子の現在の収入は?

戸田奈津子さんは2022年に通訳業からの引退を発表しました。
「もうこの年ですから。80代まで通訳を続けるって聞いたことある? ないでしょ? やっぱり潮時だと思ってね」。引退について尋ねると、開口一番、戸田さんは笑いながらチャキチャキと答えた。
出典:毎日新聞
年齢を重ねたことで「とっさに対応できなくなった」「通訳は瞬発力が必要で、100%の力を出せないと映画関係者やスターに失礼」と考え、長年支えてきた業界に敬意を示す形で身を引いたのです。
とりわけ30年以上親交のあったトム・クルーズさんには引退を直接伝えたところ、「もう一度やってほしい」と慰留されるほど。
そのやり取りからも、彼女がいかに信頼されていたかがうかがえます。
一方で、字幕翻訳の仕事は現在も続けており、88歳となった今も新作映画の字幕を手がける“現役”として健在です。
仕事量は以前と比べて大幅に減ったものの、そのネームバリューによって1本あたりの報酬は依然として高額とされます。
さらに、講演会やテレビ出演などの活動も行っており、現在の年収は数百万円〜1000万円程度と見られています。
翻訳業界において、ここまで“名前”が収入を生み続ける存在は極めて珍しく、戸田さんはまさにその象徴的存在。
第一線を退いてもなお、字幕翻訳者としての輝きは色褪せていません。
まとめ
戸田奈津子さんの収入の背景には、単なる字幕翻訳という枠を超えた活動と信頼があります。
●映画1本あたりの翻訳料40万円
●年間50本を超えるペースで翻訳した全盛期
●ハリウッドスターとの信頼関係による高額通訳業務
●現在も講演やメディア出演で安定した副収入
このように、彼女の年収はスキルだけでなく、信頼・人脈・ブランド力が生んだ結果です。
戸田奈津子さんのキャリアは、言葉のプロフェッショナルとしての可能性と、そこから得られる“価値”を示してくれる好例と言えるでしょう。
それでも、ありがとうございました!
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