エッセイスト、画家、ワイナリーオーナーとして幅広く活躍した玉村豊男(たまむら・とよお)さんが、2026年8月9日に肝細胞がんのため亡くなりました。80歳でした。
玉村さんは旅や料理、食文化、田舎暮らしをテーマに数多くの著書を発表。
長野県東御市に移住してからは、妻の抄恵子(さえこ)さんとともに農園のある暮らしを築き、日本ワインの発展にも力を注ぎました。
この記事では、玉村豊男さんの死因や闘病、妻との歩み、家族構成、経歴や功績について、公式発表などで確認できる情報をもとに紹介します。
玉村豊男さんが80歳で死去|死因は肝細胞がん

玉村豊男さんが亡くなったことは、2026年8月25日、玉村さんが代表取締役会長を務めていたヴィラデストワイナリーから発表されました。
亡くなったのは同年8月9日で、享年80歳。報道によると死因は肝細胞がんです。
玉村さんは約10年前にがんが判明し、その後も活動を続けていましたが、近年は仕事を減らしながら長野県東御市の自宅で療養していたと報じられています。
葬儀はすでに身内だけで執り行われました。故人の遺志により香典や供花などは辞退するとしています。ヴィラデストワイナリー公式発表、長野放送
玉村さんは1945年10月8日、東京都杉並区に生まれました。
都立西高校を経て東京大学文学部仏文科へ進学し、在学中にはパリ大学言語学研究所へ2年間留学しています。
大学卒業後は通訳や翻訳の仕事を経験し、1972年ごろから文筆活動を始めました。ヴィラデストワイナリー公式プロフィール
玉村豊男さんの妻は抄恵子さん|夫婦で築いた信州での暮らし
玉村豊男さんの妻は、抄恵子さんです。
夫妻は1983年に東京から長野県軽井沢町へ移住し、8年間生活しました。
その後、玉村さんの療養をきっかけに今後の生き方を見つめ直し、1991年に現在の長野県東御市へ移っています。
移住先として選んだ土地は、千曲川や北アルプスを望む丘陵地でした。玉村さん夫妻は荒れていた土地を開墾し、西洋野菜やハーブ、ブドウなどを育てる農園を始めます。
玉村さんが構想を描き、抄恵子さんがその挑戦を身近で支える形で、農園はやがてワイナリーやレストランを備えた「ヴィラデスト」へと発展しました。
抄恵子さんは単に夫を支えた存在というだけでなく、玉村さんと一緒に信州での新しい暮らしを築き上げたパートナーだったといえるでしょう。NAGANO WINE公式サイト
なお、玉村豊男さんに子供がいるかどうかについて、公式プロフィールや今回の訃報では明らかにされていません。「子供はいない」と断定できる公的な資料も確認できないため、非公表とするのが適切です。
父親は日本画家・玉村方久斗
玉村豊男さんの父親は、日本画家として活動した玉村方久斗(たまむら・ほくと)さんです。
玉村さんは方久斗さんの末子として生まれました。
若いころから絵に親しんでいましたが、長く中断した後、病気を経験したことをきっかけに1987年ごろから本格的に絵画制作を再開しています。
花や野菜、果物など身近な自然を繊細な色彩で描いた作品は高い人気を集めました。
1989年には長野県上田市で初の個展を開き、その後も全国各地で個展や巡回展を開催しています。
父親が画家だったことから、玉村さんの表現力や芸術への関心には家庭環境の影響もあったと考えられます。
ただし、「父親から才能を受け継いだ」といった表現は客観的に証明できないため、あくまで背景の一つとして捉えるのがよいでしょう。
エッセイストとして食や旅の魅力を発信
玉村豊男さんは、1977年に刊行した『パリ 旅の雑学ノート』で注目を集めました。
1980年の『料理の四面体』では、料理を感覚だけでなく独自の理論から読み解き、食を文化として考える視点を提示しました。
その後も、旅や都市、料理、農業、田舎暮らし、人生観など幅広いテーマで執筆を続け、著書は100冊を超えると紹介されています。
テレビ番組にも出演し、日本テレビ系『クイズ世界はSHOW byショーバイ!!』やTBS系『ブロードキャスター』などを通じて、親しみやすい語り口と幅広い知識で知られるようになりました。
ヴィラデストワイナリー創設と日本ワインへの功績
玉村豊男さんの大きな功績の一つが、日本ワインの産地づくりに尽力したことです。
1991年に東御市へ移住した玉村さんは農園を開き、やがてブドウ栽培にも着手。
2003年に「ヴィラデストワイナリー」を創設し、ワイン醸造を始めました。カフェレストランやショップは翌2004年にオープンしています。
そのため、開業年については「2003年創設」「2004年本格オープン」と区別すると正確です。
玉村さんは自らのワイナリー経営にとどまらず、信州ワインバレー構想推進協議会の会長などを務め、長野県産ワインのブランド力向上にも貢献しました。
2014年には日本ワイン農業研究所を設立。
2015年にはワイナリー「アルカンヴィーニュ」を立ち上げ、ブドウ栽培や醸造、経営を学べる「千曲川ワインアカデミー」を開講しました。
これにより、ワイナリー開業を目指す人材の育成にも取り組み、千曲川流域に新たなワイナリーが生まれる土壌づくりを進めました。千曲川ワインアカデミー
まとめ
玉村豊男さんは2026年8月9日、肝細胞がんのため80歳で亡くなりました。
エッセイストとして食や旅、暮らしの魅力を伝える一方、画家として自然を描き、長野県東御市では妻の抄恵子さんとともに農園のある生活を築きました。
さらに、ヴィラデストワイナリーの創設や千曲川ワインアカデミーの開講を通じて、日本ワインの発展と後進の育成にも尽力しています。
言葉、絵画、農業、ワインという異なる分野を一つの暮らしとして結びつけたことが、玉村豊男さんの大きな功績といえるでしょう。
玉村さんが著書や作品、信州のブドウ畑に遺した「豊かに生きる」という思想は、これからも多くの人に受け継がれていくのではないでしょうか。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。
それでは、ありがとうございました!

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