元プロボクシング世界王者の薬師寺保栄被告が、妻に無断で養子縁組届を偽造し、名古屋市内の区役所へ提出したとされる事件。
2026年8月5日に名古屋地裁で開かれた初公判では、薬師寺保栄被告と29歳の女性が、いずれも「間違いありません」と起訴内容を認めました。
世界王者として活躍した薬師寺保栄被告が、なぜ妻の署名を偽造してまで女性との養子縁組を進めたのでしょうか。
裁判では、その理由について「自分が死んだ後に財産を分与したかった」「交際相手に財産を相続させるためだった」と説明されています。(名古屋テレビ【メ~テレ】)
今回は、薬師寺保栄被告が養子縁組届を偽造した動機や、29歳女性との関係、事件の経緯について調査しました。
薬師寺保栄はなぜ養子縁組届を偽造した?

薬師寺保栄被告が養子縁組をしようとした最大の理由は、自身の財産を29歳女性に相続させるためだったとされています。
2026年8月5日の初公判で、検察側は薬師寺保栄被告について、妻との離婚がまとまらないなか、交際していた女性に財産を渡そうとして犯行に及んだと指摘しました。
薬師寺保栄被告本人も、養子縁組の目的について、交際相手に財産を相続させるためだったという趣旨の説明をしています。(日刊スポーツ)
では、なぜ養子縁組をすると財産を渡せるのでしょうか。
法務省によると、普通養子縁組が成立すると、養親と養子の間に法律上の親子関係が生まれます。そして養親が亡くなった場合、養子は実の子どもと同じように相続人となります。(法務省)
つまり、29歳女性が正式に薬師寺保栄被告の養子になれば、薬師寺保栄被告の死亡後、法定相続人として財産を相続できる立場になります。
一方、薬師寺保栄被告には妻がいました。配偶者のいる人が養子縁組をする場合、原則として配偶者の同意が必要です。(法務省)
ところが起訴状によると、薬師寺保栄被告らは妻の了承を得るのではなく、養子縁組届の「養母」の署名欄に妻の名前を無断で記入したとされています。
2024年11月に偽造した届出を名古屋市内の区役所へ提出し、翌12月には養子縁組が成立したという内容が戸籍に記録されました。(デイリースポーツ)
したがって、今回問題になっているのは、財産を渡そうと考えたこと自体ではありません。
妻の同意を得ず、本人が記入していない署名を使って養子縁組届を作成し、役所へ提出したことが刑事事件に発展したのです。
なお、なぜ遺言書や生前贈与など別の方法ではなく、養子縁組を選んだのかについて、現時点の裁判報道では詳しく明らかにされていません。
29歳女性との関係は交際相手だった

養子とされた29歳女性は、薬師寺保栄被告の実の娘ではありません。
裁判では、薬師寺保栄被告と女性は交際関係にあったと説明されています。
検察側は、薬師寺保栄被告が妻との離婚協議がまとまらないなか、交際していた女性へ財産を渡す目的で養子縁組を考えたと指摘しました。(日刊スポーツ)
一部メディアでは、女性は元レースクイーンで、2018年ごろに薬師寺保栄被告が司会を務めていたローカル番組へ出演したことが、知り合うきっかけになったと報じられています。
その後、女性が番組のアシスタントを務めるようになり、次第に2人の親しい関係が周囲にも知られるようになったとされています。(日刊ゲンダイDIGITAL)
ただし、番組で知り合ってから交際に至った詳しい経緯や、交際開始の正確な時期については、裁判で詳細が明らかにされているわけではありません。
また、今回の養子縁組は、書類上では29歳女性を薬師寺保栄被告夫妻の「娘」にする形でした。
しかし、実際には交際相手へ財産を相続させることが目的だったとされているため、一般的な親子関係を築くための養子縁組とは、事情が大きく異なっていたとみられます。
妻の署名を偽造して養子縁組届を提出

起訴状によると、薬師寺保栄被告と29歳女性は共謀し、2024年11月、女性を養子にするための養子縁組届を作成しました。
その際、養母の署名押印欄に、薬師寺保栄被告の妻の名前を無断で記入したとされています。
偽造した届出は名古屋市内の区役所に提出され、その内容に基づく養子縁組が戸籍に記録されました。(神戸新聞)
薬師寺保栄被告と女性は、有印私文書偽造・同行使、電磁的公正証書原本不実記録・同供用の罪に問われています。
2026年8月5日の初公判では、2人とも起訴内容を認めました。
検察側は「財産を女性に相続させるために養子縁組をしようと考えた」「動機は安易だったとしか言いようがない」などと指摘し、2人にそれぞれ懲役1年を求刑しています。
これに対して弁護側は、2人が事実を認めて反省し、再犯しないことを誓っているとして、執行猶予付きの判決を求めました。
裁判は即日結審し、判決は2026年9月16日に言い渡される予定です。(名古屋テレビ【メ~テレ】)
そのため、2026年8月6日時点では、有罪・無罪や具体的な刑の内容はまだ確定していません。
まとめ
薬師寺保栄被告が養子縁組届を偽造したとされる理由は、交際していた29歳女性に、自身の死後の財産を相続させるためでした。
普通養子縁組が成立すると、養子は法律上の子どもとなり、養親が亡くなった際には相続人になります。
しかし、薬師寺保栄被告には妻がいたため、養子縁組には原則として妻の同意が必要でした。
そこで薬師寺保栄被告らは、妻の名前を無断で養子縁組届に記入し、役所へ提出したとされています。
29歳女性は薬師寺保栄被告の交際相手で、一部報道では、ローカル番組への出演をきっかけに知り合った元レースクイーンと伝えられています。
それでは、ありがとうございました!

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